【金利上昇中】私が奨学金214万の返済より新NISAに回す理由。セミリタイア直前のリアル

奨学金は繰上返済をすべきか、投資をすべきか 36歳でセミリタイアする【エト式節約術】

金利上昇のニュースが増え、私たちの生活に大きな影響を与えています。中でも今回は奨学金の繰上返済についてです。

今回は、セミリタイア直前にせまった私が、「それでも繰上返済はしない」理由をお伝えします。

はじめに、本記事の結論です。

★無利子ならばNISA優先で良い。繰り上げはしない。

★有利子ならば、利率と感情との相談。

金利上昇時代でも奨学金を繰り上げ返済しない3つの理由

① 第一種(無利子)奨学金ならば金利上昇リスクが完全に「ゼロ」

自分の借りている奨学金は、有利子でしょうか? 無利子でしょうか?

これから借りるか検討している人はまず、大きく分けて第一種(無利子)と第二種(有利子)があることを知っておきましょう。

無利子であれば、簡単です。

金利の話は一切関係がありません。次の②③に述べる理由も含めて、一切繰上返済しない一択です。

これから借りる人であれば、「じゃあ第一種がいいに決まってるじゃん!?」となります。

しかしながら、様々な条件があるので、誰でも第一種で借りられるわけではないです。一種で借りられるならラッキー、くらいに考えておきましょう。

② インフレ(物価高)でお金の価値は実質的に目減りする

大前提、金利上昇の様々な背景の一つにインフレ(物価高)があります。

インフレがよくわからない方はこの例をご覧ください。

(例)ハンバーガー

ハンバーガーの値段は私が子どものころから3倍になりました。1,000円お小遣いがあれば、ハンバーガーが16個買えたあの時代から、5個しか買えない時代になりました。

これは、実質1,000円の価値が300円程度まで下がったようなものです。

これがインフレの恐ろしさです。すべてがハンバーガーのように、この20年で3倍になったわけではないですが。

しかし、これは一つの可能性を見せてくれます。

借金はインフレしない

ということです。

奨学金とは、聞こえは良いですが、実態は借金です。

借金はインフレしません。とはいえ、本来は金利によって借金は少しずつ増えます。この利ざやで金融機関は利益を出します。

では、金利がない、第一種(無利子)の奨学金であれば?

(例)奨学金100万円を借りた。

10年後、インフレによってお金の価値は半分になった。

 ⇒奨学金100万は、実質50万の価値になった!

インフレ中に低金利の借金ができることは、実質お金が増えるようなものです。とはいえ、この実質には罠があります。インフレで物の値段が2倍になっても、その分賃金が2倍になれば生活は何も変わりません。

しかし、賃金が上がらなければ、当然返済は苦しくなります。

この奨学金の価値が下がる話も、インフレに合わせて賃金が伸びる前提です。無利子とはいえ、このリスクは知っておきましょう。

③ 繰り上げ返済資金を「新NISA」に回す複利効果が大きい

次に、繰上返済をするべきか、NISAに回すべきかを比較してみましょう。

条件は次の通りです。

  • 残り返済額100万
  • 第一種(無利子)
  • 月々の返済額(12,750円)
  • NISAの投資先はオルカンなどのインデックスファンドとし、年利5%と仮定

この条件で、資金余力が100万円ある場合に、「100万円を一括返済する場合」と、「100万円をすべてインデックスファンドに投資する場合」で比較します。比較しやすいように、後者では、返済はすべて投資した100万円を取り崩しで行うものとします。(※本来はこんな投資手法はしませんが・・・)

比較した結果が、以下の表の通りです。

ここからわかるように、一括返済するということは、リスクを避けるというメリットがある反面、18万の機会損失がある、ということを意味します。一方、運用しながら返済するパターンでは、18万残ることが期待値としてある一方、返済が続くストレスと、大きな暴落に対するストレスがあります。

私であれば、運用一択なので、後者を選んで返済していますが、前者を選ぶ人もいるでしょう。ここで本質は、”数学的には運用が合理的”=正解ではない、ということです。双方のメリット・デメリットを考慮して、”自分にとってはどちらが心地よいか、という思考”=正解です。

私は、毎月12,750円の返済を10年以上続けています。大学生の頃は、この返済があることを理解していたはずなのですが、どこか他人事のように「就職して給料もらうから大丈夫っしょ」くらいでとても軽く考えていたと思います。結果的に私は就職後、多忙を極めお金が溜まっていったので返済は苦ではなかったですが、一種・二種併用の人や、就職が思うようにうまくいかなかった人、それなりに金額が大きい人、就職したものの過酷な勤務で退職してしまった人、ともなるとどうなっていたのでしょうか・・・。返済に苦しむことは間違いないことでしょう。

第二種(有利子)の人はどうすべき?金利と投資利回りのシミュレーション

① 第二種奨学金の金利水準と「上限3.0%」のルール

調べて見ると二種の金利は契約したのがいつなのかによって、ずいぶん金利が違うようです。私が奨学金を借りたころを調べると、0.6~1.0%程度だったようです。

また、奨学金には上限が3.0%と設定されています。学ぶためのお金で高金利になり破産しないためのセーフティーネットですね。とはいえ、金額にもよりますが、新社会人で一人暮らしを始めるケースであれば、3%の金利返済はそれなりに家計にダメージです。

カーローンであれば、種類にもよりますが4%前後、カードローンであれば時に10%超えの金利になります。このあたりからも上限3%というのは、低金利なのかもしれません。

②一種との比較

では比較のために、先程と同じ条件で比較し、返済額がいくらになるか見てみます。

  • 残り返済額100万
  • 第二種(金利は1%と仮定)
  • 月々の返済額は(12,750円)

結果は以下のとおりです。

  • 返済期間: 83ヶ月(6年 11ヶ月)
  • 総返済額: 約 1,035,000 円

利息が3万5千。これならまぁ、2種でもいっか?と思うかもしれません。とはいえこれは計算しやすいように借入100万という計算です。借入が300万なら3倍してください。

ここで注意してほしいのが、3倍という点です。

300万借りても、利子は10万くらい?

案外、大したことないのね

エト
エト

あまい。金利を舐めちゃアカン。

実際はというと、月々の返済額と、返済期間にもよりますので、比較しやすいケースをいくつか並べてみた結果が以下の通りです。

真ん中のケースは条件を揃えるためにやりましたが、実際にはあまりないケースです。借入を3倍にすれば金利支払い分も3倍か?と単純に考えがちですが、実際計算すると10倍くらいになります。これが金利というか複利の恐ろしい点です。

実際の奨学金の返済は借入金額にもよりますが、返済期間がある程度決められます。結果、基本的には最長20年になります。

一番右のケースは金利が最も重いケースで想定しました。

どうでしょうか。金利で100万払うともなると、流石に無視できない金額ですよね。借入金額がもっと多い場合は要注意です。

ちなみにいろんな教育機関のHPやパンフレットを見ると、奨学金でも足りない人向けか、教育ローンなるものが載っています。が、これらは固定金利3.5%と書いてあり、なかなかの高金利です。

気軽に借りずに、しっかりシミュレーションを重ねて検討してほしいところです。

③ 繰り上げ返済を検討してもいい人の特徴

さて、では繰り上げ返済を検討する人はどんな人でしょうか。以下のようなパターンに当てはまる人は、どんどん繰上返済をするのも良いと思います。

  • 「借金がある」という精神的ストレスが大きい人
  • どうしても投資に抵抗があり、普通預金に眠らせている人
  • 2〜3%の高めの金利の奨学金がある人

結局のところ、奨学金は借金です。そのこと自体がストレスであれば、さっさと返済を済ませて楽になるのも良いでしょう。人生、いつ何が起こるかわからないので、資金余力がある間に返済を済ませることは、リスク低減にもつながります。金利や期待値だけの話をするのであれば、奨学金金利と期待投資リターンを比較して高い方を優先するだけです。どちらが心地よいかは人それぞれでしょう。

完済まであと2.5年。36歳セミリタイア目標と奨学金

① 完済時期とセミリタイア目標(2029年春)のタイミングが一致

実は私のセミリタイア計画のあと2年半というのは、奨学金の通常返済が完済するタイミングでもあります。セミリタイア後に固定費が1つなくなるのは大きいですね。私の場合は12,750円×12ヶ月で、年間約15万円の固定費が消失します。この15万の消失は、セミリタイア計画に入れていないので、15万そのままキャッシュフローはプラスになります。

② 奨学金は「過去の自分への投資」。借りて後悔していない理由

要は借金、ということで、奨学金を借りることに迷っている人もいるかもしれません。

私はというと、全く後悔はありません。私自身が無利子で借りられたことも大きかったかもしれません。

私の進学当時の親の経済状況なども踏まえ、あの時借りたからこそ、大学生活はバイト過密スケジュールになることもなく、学校生活を楽しむことができました。今の職につくこともできました。

学ぶための大学で、学費の捻出のためにバイトが忙しくて勉強できない、など本末転倒です。

「借金、借金」と言ってきましたが、奨学金には「自分への投資」という側面もあるのです。

まとめ:賢く制度と投資を活用して人生の選択肢を広げよう

学費をすべてまかなえない親を責める必要はありません。親自身も自分を責める必要はありません。

これは誰も幸せにならない最悪な思考パターンです。

生きることにはお金がかかります。子どもを大学生になる歳になるまでにも膨大なお金が必要です。親はたくさんの時間とお金を子の成長に注いできたはずです。子どものために、仕事をフルタイムからパートタイムにした親だっていることでしょう。お金よりも子どもと過ごす時間を選んだ人だってたくさんいるはずなのです。そんな人が、子育ての最後の最後にお金に悩むなんて、誰も幸せになれません。

お金がないならば、ないなりに企業内学校へ進学したり、専門学科の公立高校へ進学することで学費を抑えつつ就職までたどり着くことも可能です。それでも敢えて、大学という道を選び、その先を見据えるのであれば奨学金は自分への投資です。きちんと自分の未来を設計していける人からすれば、返済もさほど苦ではないのです。

とはいえ、何も考えず楽観視し、「みんな借りてるから」と借りて適当に生きていると、返済に悩まされる日々がやってくるかもしれません。

「無知な親が、無知な子どもに、奨学金を一方的に背負わせる。結果子どもが自分の子育て期に返済に苦しむ」こんな未来だけは避けねばなりません。

大切なのは、奨学金とはなんのためにあり、どんな制度なのかを、中・高校生のうちにしっかりと理解し自分の人生を設計していける金融リテラシーを高めていくことにあります。

私の発信の目標は、自分自身がセミリタイアをして幸せに生きることでした。しかし、発信を続ける中で、自分の発信が誰かの幸せにつながることを願うようになりました。

私が奨学金を借りてうまくいっていることや、繰上返済は一切しないことでセミリタイアへ近づけていることは結果論に過ぎません。それでも一つのサンプルとして、これから借りようかと悩んでいる人や、繰上返済をしようか迷っている人の人生の参考になれば幸いです。

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